辞書に頼れない学校生活でした

ふと思い出したのですが、私が中学3年生で渡英した時、家にあった辞書は中学生用の英和和英辞書と、ポケットサイズのコンサイス英和和英辞書だけでした。

イギリスでは現地校へは行かずアメリカンスクールへ通ってました。
授業ではもちろん、宿題での本読みでも分からない単語だらけでした。
読むテキストも、シェークスピアの「マクベス」、ジョージ・オーウェルの「動物農場」、ウィリアム・ゴールディングの「蠅の王」などでしたが、それらを紙のコンサイス辞書だけで乗り切ってきた事実に気が付いて驚いています。

1990年代初頭の当時はまだ家庭にパソコンがあるのは珍しく、我が家には当然ありませんでした。それどころか、辞書も今のように電子辞書も良いものがなく、紙の辞書のみ。しかも、手持ちのは薄いコンサイス辞書で、小説に出てくるような単語が全て載っているものではありませんでした。

宿題の本読みは数ページから10数ページほど1日で出たのですが、毎回2ー3時間は掛かり、しかも、簡単な辞書だから単語の訳の精度も高くはなく。その上、中学2年生レベルの文法しか分からないのにいきなり古典や一般の小説がテキストだったので、正確に意味も分からないままなんとかページを読み進めることだけしている状態でした。(でも終わらないことも多かった。。)

では、どうやって辞書が無いに等しい中で単語を覚えていったか?
とにかく先生の話や言葉をよく聞いて「繰り返しの部分を捕らえる力」と「推測力」と「連想力」をフルに使ってました。
先生が大事な部分は繰り返し話に出すので、文脈で出てくる単語の意味を考えてました。
「推理力」は1つはそういった文脈やコロケーションで読むこと。もう1つは単語の語根や接頭辞・接尾辞で考えることだと思います。しかし、手持ちの辞書にはそういう親切な付録などなかったので、英語のテキストを見ながらと授業中の単語解説(これも英語でですが)を覚えていくしかありませんでした。

辞書を一応持ち運んではいたのですが、実際に授業中に辞書を開いて単語をいちいち調べる時間などありませんでした。

辞書がなく意味を覚えた単語で覚えているものが、dishonest(不正直な)。
中学3年生といえど、これがdisとhonestが合わさった単語ということは分かりました。honestとそれを打ち消すdisが付くから、意味は「不正直」だろうなと推測してました。

ーと、ここまではいいのですが、問題は読み方。
「ディスオネスト」なのか「ディショネスト」なのかが分からず、先生にも聞けず、悶々としたまま時間が過ぎてしまったのでした。
残念ながら、手持ちの辞書は本当に簡易で、発音も載っていなかったのです。
(だいぶ後からディスオネストの方だと知りました。案外日常では使わない単語なのか、それを避けて会話していたのか。。)

今、この便利な中で英語や他の外国語の単語を覚えるならば、間違いなく発音を聞きながら覚えます。字面だけ見ていても頭に入らないし、何より自分の勝手な間違った発音で覚えてしまう危険性があるからです。
あと、単語単体で覚えても実際に使おうとしてもパッと使うのは難しいので、必ず例文も一緒にいくつか覚えるようにします。
日本語もそうですが、同じ意味でも単語によって使う場面や目的が違っていたりしますので。

小説などは、日本語訳を併せて読むと、対訳を見ながら言葉の言い回しなども覚えることができていいですよ。そして、日本語でとりあえず話の筋を理解しておいてから、英語の分からない部分もじっくり勉強できます。

それにしても、当時は授業が難しくて付いていくのがやっとだったのですが、逆に、ほぼゼロに等しい英語力でよく「蠅の王」やら「動物農場」を読んだな、よく授業や学校から逃げ出さなかったなと、今になると当時の自分を褒めてやりたいです。

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